歴史創作主さんに33の質問
配布元
https://histcre.web.fc2.com/haihu.html
回答年月日:2024/3/28
Q1.お名前を教えてください。
おんどこと申します。
Q2.H.N.に由来がある方は、差し支えなければ教えてください。
「温床」という単語を間違えてこう読んでおり、気付いた時になんだこの珍妙な響きと思って自分でウケ、時を経てハンドルネームになりました。
だからといってなんでよりによって「温床」をセレクトしたんだろう……そこがどうにも思い出せません…………。
Q3.普段どこを拠点に創作活動をされていますか?(SNS、個人サイト、同人イベント等…)
個人サイトです。喋り散らかすのはSNS。
最近歴創の作品や語りはPrivatter+にも置くようになりました。
現状はオンラインのみですね。
Q4.どのような形で作品を発表されていますか?(イラスト、漫画、小説、動画etc…)
専ら小説です。
落書きする時の顔面の設定もあるにはある。こっそりと。
Q5.ずばり、好きな時代・地域は?(複数お答えいただいても大丈夫です!)
江戸時代、特に後期、とりわけ寛政・化政・天保年間!
Q6.Q5でお答えいただいた時代・地域の魅力をプレゼンいただければ!
プレゼンというか好きな理由語りですが……。
文化資本が豊かで安定感のある泰平の時代が好きなんですよね。統治機構萌え(頭の切れる官僚たちによる文治政治が大好き)なタイプですが、政治機関も庶民の日常も、江戸時代はその形になってから長く続いているじゃないですか。
きつい統制と、それを意識しない平穏な社会のバランスが楽しめる時代だと思います。SFでもそうだけど締め付けられているからこその平和はエモなんだわ……。
江戸時代といえば町人文化がよく取り沙汰されますが、私はむしろ公や官の方に興味があります。統治機構として美しい。幕藩体制という安定していながら潜在的に歪な権力構造も好き。そこに生まれる偉い人や賢い人たちの駆け引きも大好き。
江戸後期が好きな理由は、形骸化しつつある権力構造、動きつつある海外情勢、それでもまだ強い幕府の威光、泰平の眠りにまどろむ庶民たち……みたいな要素にグッとくるからです。打ち立てられた当時は意味のあった構造がだんだん「昔からそうだったから」になっていくの興奮する。自分が生きてない時代・世界の権威主義を眺めるのが大好きです。
そして最重要な理由は渡辺崋山が生きていた期間ということです(真顔)
Q7.好きな歴史上の人物(推し)も教えてください。(複数回答可!)
渡辺崋山。
好きな人はいっぱいいるけどぶっちぎりすぎるので一人に留めます。
ちなみに最初にハマった歴史人物は徳川将軍家なんですが、その中では徳川秀忠が一番好きです。家宣や家慶も好き。
Q8.Q7でお答えいただいた人物の推しポイントを教えてください!
二足の草鞋を履きこなす器用さと見せかけて封建主義の矛盾を孕んだ不安定な内面♡♡♡
基本の推せるポイントである「生真面目」「筆まめ」「穏やか」に加えて、海外に目を開き先を見通した先覚者でありながら藩家老かつ忠孝精神に殉じた男という封建社会の申し子、穏やかで誰にでも好かれる人柄だが実は激情的、武士として自己を律する心と己の技芸を自負する芸術家気質……などなど、何重にもアンビバレンツさを抱えているっていうのがたまりません。
クソ真面目で職務に忠実だけど突然はっちゃける時もある、お茶目というか抜けているというか、人間味に溢れたところも大好きです。まあ大体の歴史上の人物は人間味に溢れているものですが。みんなかわいいね。
あとこれは好きだからこそ萌えられるというやつですが、後世の聖人君子としての祭り上げられ方、研究において捉え直される過程といった、消費される偉人としての姿をメタに見るのも良いものです。
ちなみに秀忠さんは生真面目でどことなく不憫で、偉大な父親を持つ二代目で、幕府の基礎を整えるためなら苛烈なこともできちゃう優れた政治家という属性が好きです。
Q9.ペア、カップル、チーム等で推しがいたら教えてください。(複数回答可!)
大体ここ↓に書いてしまいました。めちゃくちゃ長いしめちゃくちゃBLです。ちょっとだけ友人コンビや史実夫婦も。
https://privatter.me/page/65ca2ff9d2b10
書いてない範囲で言うと、崋山十哲という渡辺崋山の弟子トップ10を推しています。文晁四哲(渡辺崋山・椿椿山・立原杏所・高久靄崖)なんてのもあった気がする。
あとは渡辺崋山・椿椿山・渡辺小華の崋椿系黄金の三角(私が勝手に呼んでるだけです)、
竹村悔斎・渡辺崋山・真木定前の自刃トリオ(私が勝手に呼んでるだけです)、
渡辺崋山・鈴木春山・伊藤鳳山の「田原三山」などなど。
ちなみに徳川将軍家は十五人箱推し。老中や側用人を蔑ろにしがちでよくない。
Q10.Q9でお答えいただいた人物たちの推しポイントを教えてください!
めっちゃ喋らせてくれるじゃん……。
あまりにも数があるので何組か抜粋して語ることにします。
・渡辺崋山と椿椿山
既に山ほど書いていますが、今回は多少真面目な視点から……。
これだけ何者にも代えがたく信頼できる人がいるって、それだけでなんと幸せなことだろうかと思います。微笑ましいよ。
崋山の絵画思想は主に椿山との文通によって窺い知れるのですが、崋山が蟄居刑を受けて二人が離れ離れにならなければ現代まで残らなかっただろう、というのも歴史のもどかしさというか。
しかし兄弟弟子から始まって、師弟にして親友にして家族(崋山次男と椿山養女が夫婦になる)ってどれだけの結びつきよ。そんなこと可能なんだな。
あと某偉い先生に「この二人デキてたんじゃないかと思う時がある」って言われてるの本当にどういうこと??
ごめんやっぱ真面目になれなかった。
・崋山十哲
名前カッケェ〜〜〜!!!
崋山の影響を強く受けた人やむしろ椿山との結びつきが強い人、蛮社の獄で救援活動に奔走した人、何故か弟子にカウントされてるけど実際には師友らしい人、問題行動を起こした人、色んな属性があって飽きません。
女性も二人いるんですよね。かなり対照的な人生を送っているのが(こんな言い方はあれですが)興味深い。
全員揃って仲良く活動していたとかではないのですが、面白いので十人セットで認識しています。
・文晁四哲
崋山と椿山がセットで入ってるのウケる。
杏所さんもここに入るくらい優れた文人画家だったんですねー。二足の草鞋勢はすごいな。
ていうか崋山さんと文晁先生もいいよね……生き方はだいぶ違うけど、文晁先生が拾ってくれたからその後の崋山さんがあるんだし。
・崋椿系黄金の三角
ある流派の始祖ってだけでも熱いのにその個人間にこれだけのドラマがあったら興奮する。感情がどろぐちゃに入り乱れているのは私の捏造です。
・自刃トリオ
なんちゅう名前だ。
竹村悔斎と渡辺崋山が仲良しだったのは本当ですが感情がどろぐちゃなのは私の捏造です。竹村悔斎のこと何もわからん。
真木定前と渡辺崋山も同様。崋山→定前の「なんでもかんでも私に任せるのやめて、それ私を敬っているようで貶めていることになるからねわかってんの」って手紙、上司から送られてきたら普通は泣くと思う。でもそう言ってる崋山さんが蟄居中に藩政のアドバイスしちゃうんだよな。ほっとけなかったのかな。そう考えるとこの手紙も「んも〜!」ぐらいのノリだったのかもしれないとかなんとか。
あえて遺書を書かなかったところとか想像を掻き立てられてとても良いです。
・田原三山
と呼ばれて讃えられるのは昭和に入ってからで、江戸時代当時は「田原にはいらぬ山が三つあり」と陰口叩かれていたそうです。そんなぁ。崋山春山はともかく(?)鳳山は招聘されただけだろ……そんなに三位一体的に見なされていたのかな。萌え。
Q11.歴史創作をする以前は、どのような創作活動をされていましたか?
二次創作ずっとやってました。今もメインでやってます。元ネタありきで原作や史料の隙間を捏造するのが好きみたいです。
ネットには出してないけど一次創作というかオリジナルをやっていたこともあります。
Q12.歴史にハマったきっかけは何ですか?
子どもの頃から「昔の人たちも私たちと同じように笑ったり食べたり考えたりしていたのってすごい!面白い!」みたいな思考回路があり、他人の人生や自分がいなかった時代の喜怒哀楽、それらの文章記録に関心がある方ではありました。『学問のすゝめ』より『福翁自伝』が気になるタイプというか。
今のようにガツンと明確にハマったきっかけは、高校で日本史を選択して「どうせ暗記しなきゃいけないなら少しでも楽しくやろう」と人物像を知るために徳川将軍家各人のWikipediaを開いたら「人物」「逸話」の欄にめちゃくちゃ面白い内容が記載されていたからです。「教科書の太字に過ぎないと思っていた『偉い人』もそれぞれに個性のある人間だった」と気付いたことで、歴史人物って面白い!と一気にのめり込みました。
ほとんどの記述のベースになっていたのは堀口茉純『TOKUGAWA15』という初心者向けながらマニアックな書籍で、この本が無かったら間違いなく歴史沼にはハマってなかったと思います。そういうわけで私の歴史趣味は今でも人物ベースです。
そんなこんなで江戸時代に萌え狂っていたら漫画『風雲児たち』を勧められ、今に至ります。
そもそも「キャラクターとして脳内で立ち上がれば親しみが湧いて暗記が苦でなくなる」と知ったきっかけは擬人化ものなので、そういう意味ではそれらが歴史を「萌え」視点で見る出発点かもしれません。百人一首がふんわりと好きだったから平安時代萌えに行っても全くおかしくなかったのに。
Q13.好きな「歴史創作」作品があったら教えてください。(歴史/時代小説、映像作品、漫画、ゲーム等等…ジャンルや媒体は問いません)
歴史趣味になってから歴史・時代小説を沢山読むようになりました。歴史小説の方が比重大きめ。
歴史小説だと西條奈加『六花落々』が本当に大好き。ほか『光圀伝』、『天地明察』、『家康、江戸を建てる』、『画狂其一』、『津軽双花』など……ミーハーですね。
別の時代だと永井路子『炎環』は最高でした。
時代小説では翔田寛『影踏み鬼』に衝撃を受けました。『高瀬庄左衛門御留書』もよかった。あと宮部みゆきは神。『桜ほうさら』が好きです。
ちょい昔の人だと菊池寛や松本清張、岡本綺堂も結構好き。山田風太郎はあんまり読めてないですが『笊ノ目万兵衛門外へ』がとんでもなかったです。
漫画もよく読みます。みなもと太郎『風雲児たち』は言うまでもなく、『豊作でござる!メジロ殿』、『猫暦』、『つらつらわらじ』、『別式』、『雪と松』、『まめで四角でやわらかで』などなど……作家買いが多いかも。
別の時代や世界史では『新九郎、奔る!』(←途中まで……)、『ダンピアのおいしい冒険』、『天幕のジャードゥーガル』、『うたえ!エーリンナ』などなど。
ネット発の作品では『うっかり戦国4コマかいこ』『5分でわかれ!印象派』『陸蒸気はじめました。』辺りが好きです。
いい月代(武士髷)が摂取できる漫画を常に募集中。積んでるのは(積むな)高浜寛先生の作品群、高瀬理恵先生の作品群、『めでたく候』、『大奥より愛をこめて』などなど……。
推しが戯曲によく出るので戯曲もちょこちょこ読みます。池波正太郎は流石に上手かったです。
あ!あとアニメの『天保異聞 妖奇士』と『大江戸ロケット』が大好きです!!!『モノノ怪』もすごく面白かった!
Q14.影響を受けた歴史創作作品はありますか?よろしければ、その作品名と、どのあたりに影響を受けたのか教えてください。
みなもと太郎『風雲児たち』。
渡辺崋山にまつわるすべての出発点なのでいくら影響下から離れようとしても逃げられません。腰が低くて穏やかで誰もに好かれる渡辺崋山のキャラクター像はここから動いてないと思います。また「歴史には縦軸と横軸がある」という歴史創作の姿勢についても倣うところが大きいです。
杉浦明平『小説 渡辺崋山』。
「長男だからと特別扱いされ、弟妹たちがイエを保つ生贄にされるのをずっと見てきた」「金銭感覚が終わってるのは性格のせいだけでなく幼少期にお金に触らせてもらえなかった(自ら金勘定する必要がなかった)から」「喋る内容の何倍も心の中でぐるぐる考えて懊悩している」などといった人間性を構築する要素と、人間臭い通り越して生臭い渡辺崋山像に衝撃を受けっぱなしでした。
崋山さんは聖人ではない、というのは前々から意識していましたが、いや甘かった。なんだかんだで弊社の渡辺崋山は綺麗ないい子ちゃんです。別の意味で汚れているけど。
そして物量、密度、愛憎その他情念の深さ、どこをとっても「無理だ!!!勝てねえ!!!!!!」と調子乗りがちなオタクに限界を突きつけてくれました。
『小説 渡辺崋山』の他、『涅槃の雪』と『丘に鳴る風―小説・松崎慊堂と石経山房』の鳥居耀蔵描写にもかなり影響されました。具体的には生い立ちの薄暗さと無条件に愛してくれる庇護者への執着。
あと宇江佐真理『卵のふわふわ 八丁堀食い物草子・江戸前でもなし』は渡辺崋山を好きになる前に読んだ作品ですが、皆が少しずつ生きやすくなっていくけど何もかもが上手くいくわけじゃない、幸せだけどビターな終わり方などに当時学んだ……というより打ちのめされたところは大きかったように思います。
Q15.あなたの歴史創作の舞台・中心人物は?
中心人物はやっぱり渡辺崋山。その周辺を炙り出すように創作しています。
ストーリーのある話は史実というか、登場人物が実際に生きていた時代設定で書いています。
妄想とかはギャグ時空も大アリ。
Q16.あなたの歴史創作の特徴を端的に言うと?(史実重視、雰囲気重視、ギャグ、シリアス、擬人化等等…)
一応シリアスなのかな……。登場人物は史実準拠、中身は時代小説って感じです。あとBL風味です。
全然端的にまとまらない。
Q17.歴史創作する上で、こだわっているポイントを教えてください!
なるべくその時代や人物のことを知らない人が読んでもついていけるような話を書きたいと思っています。
達成できてるかは別です(予防線)。
Q18.創作上で、特に「ここだけは譲れない!」というところは?
歴史創作に限らず、でもいいでしょうか……?
過去の苦い経験から、「やりたい文章表現よりもとにかく日本語として意味が伝わるかを優先する」を心がけています。
あとどうでもいいけど譲れないポイントとして、地の文で初出の人物名は必ずフルネームにしています。何故こだわっているかは忘れました。
Q19.創作のモチベーションは何ですか?
自分が読みたいから、が一番大きいです。書かなきゃ無いので…………………………。
書き終えて頭から読み返すのを楽しみにしているところもありますね。
幸運にも他の方に読んでもらえた場合の反応や頂いた感想もとても励みになっています。ブースト剤みたいなものですね。
Q20.創作にかける時間はどれくらいですか?よろしければ、構想→下調べ→製作などの作業の流れも教えてください。
二次創作でもそうなんですがまちまちです。でも歴史創作は特に年単位かかることが珍しくないですね……。
ネタはnotionとかにメモしておいて脳内熟成させ、折に触れて資料を漁りネタ集めと深掘りを進めて、形にしたいかつ書けそうなネタを中心にアナログのノートでプロットを立てて、いける!と思ったら(頭からしっぽまで見通しが立ったら)書き始めます。
こんな答えでいいのか?趣味を言い訳にぐだぐだやっております。
Q21.構想やプロットを立てるときの着想のヒントは?またどのように練り上げていますか?
プロットの練り方……!?『スクリプトドクターの脚本教室・初級編』に出会ってなかったら未だに路頭に迷っていたと思います。これに出会えただけでもネットをやっていた意味があった。
本から学んだ結果として、出来事の進行と感情の動きを別のグラフにして把握しています。
着想のヒントは資料とひらめき頼り!!!
Q22.下調べはどのようにされていますか?方法や手順、使用ツールを教えてください。
答えれば答えるほど私がいい加減にやっていることがバレる。
自分の蔵書と国会図書館デジタルアーカイブがメインです。必要に応じて図書館。ど忘れしたらとりあえずネット検索。
それらの中身をスマホ(メモアプリ→notion)にメモしたり複写したり。あと論文PDFを落としたり印刷して読んだり。印刷した方が書き込めて便利だけど部屋が紙で埋まる。最近はSNSにメモ代わりに投げることも。
調べ物タイムは気力と時間がある時にしか取れないので、必ずしも創作のステップと結びついているとは限らず、どの段階でも必要に応じて都度資料を引っ張り出しています。
Q23.製作の際、使用ソフトや作業環境を教えてください。
notesというサービスを使っています。シンプルで軽くて気が利いていて使いやすい。
環境はスマホとパソコンです。
Q24.作業のお供に欠かせない、座右の資料や便利ツール、そのほかアイテム等がありましたら、教えてください。
座右の資料って言葉いいですね……。
頻繁に参照するのは『渡辺崋山研究―三河田原藩の周辺と画論を中心に』、『渡辺崋山書簡集』、豊橋市美術博物館の図録『渡辺小華とその時代』あたりです。
既に読み込んでいる本から「どこに書いてたっけな」と探すことが圧倒的に多いので、他の本も手引きにできるくらい読み込まねば、と思っています。思ってはいるんです。
ツールでいうと電子辞書とか?歴創に限らず創作のお供ですね。
Q25.逆に、こういうのあればもっと便利!というものは?
無限のお金とスペースがあればあの資料もこの書籍も手元に置けるのに……。
真面目に答えると江戸時代の風俗や地理を全部すっぽかしてきているので、その辺の資料が欲しくなる時は度々あります。今のところそれを避けた話しか書いていない!浅いわ!
Q26.歴史創作が実生活に及ぼした影響があれば、差し支えない範囲で教えてください。(博物館に行くようになった、資料代がかさむ等等…)
歴史「創作」が及ぼした影響でいうと、資料を「素直に読むとこう」「私の歴史解釈ではこう処理する」「創作だったらこう捉える、こう使いたい」と二重三重のレイヤーで読むようになってしまいました。
歴史趣味が及ぼした影響だと、古本への抵抗がずいぶん薄れました。
Q27.影響を受けた、印象深かった、あるいは憧れの先生(作家や研究者等)がいましたら(先方にご迷惑がかからない範囲で)教えてください。
解釈等モロに影響を受けたのは杉浦明平です。詳細はQ14にて。
研究者の先生方は……渡辺崋山周りはちょっと絞れないですね。論文がどれも最高なので単著を楽しみにしている先生として矢森小映子先生を挙げさせていただきます。
それと徳川や江戸時代周辺の勉強でお世話になっている筆頭として山本博文先生を挙げておきます。もっと御本読みたかった……。
創作での憧れは、恐れながら西條奈加先生です。出会った時「私の理想とする小説は既に体現されていた」と思いました。
Q28.お世話になった、あるいはインスピレーションを受けた場所(施設・スポット等)がありましたら(先方にご迷惑がかからない範囲で)教えてください。
お世話になったというほど行けてないのですが、田原市博物館さん、高野長英記念館さんにはただただ感謝です。特に田原市博物館さんを初めて訪ねた時は、さる貴重なお声がかりがきっかけだったこともあり忘れられません。
あと桐生に渡辺崋山の記念碑ができた時は初めて一人で旅に出ました。どういうわけか現地のファンクラブ(詳細は念の為伏せておきます)の方々がご厚意であちこち案内してくださり、とても思い出深い場所です。その節はありがとうございました。
Q29.Q27・Q28で回答した人物や施設等への、感謝や畏敬等…あふれる気持ちをお話しいただければ!
研究職を志したこともある者にとって(隙自語)日夜厳しい環境で研究に励まれる先生方には尊敬の念しかありません。論文も専門書も一般書も研究発表も、全ての研究成果は等しく財産だと思います。
博物館の学芸員さんはいつも読んでいる資料やテレビ番組の裏方にも度々登場されていて、本当にお世話になっております。我々にも手の届く解説をありがとうございます。
偉大な研究成果を胡乱なことにしか使ってなくてすみません!!!!!ちゃんとしたものはちゃんとした業界に任せた!!
Q30.自創作の注目ポイントや気に入っているところのPRをお願いします。
可愛い渡辺崋山が見たい人は寄っといで。
江戸後期田原藩を用意してお待ちしております。
Q31.理想の歴史創作は?また、理想と自創作との距離はどれくらいですか?
逸話や人物像の紹介に全振りした、万人にわかりやすくてとっつきやすいコンテンツが作り出せたら良いなと思っていた頃もありました。今でもちょっと思っています。
誰かを悪者にするのではなく、それぞれが自分の意思を持って動いている群像劇的なものが書きたいんですが……遠大な理想を掲げてしまったものです。まずスケールが到底足りない。
先に挙げたような作家さんの作品や、人生で初めて出会った歴史創作サイト様の作品がめちゃくちゃ憧れで理想です。自分の実力及び作風ではそうはなれないとわかってもいます。
Q32.歴史創作を通して新たに/更に好きになったことがあれば教えてください。
いっとき嫌いになりかけていた調べ物が楽しい作業であることを思い出させてくれました。
Q33.お疲れ様でした。最後にこれからの創作活動の抱負を教えてください。
サイトも作ったことだし、細く長く続けたいなぁ〜。一回辞めてしまって再開した経歴持ちなので、今楽しくやれているのが奇跡のようです。
創作から外れるので詳しくは控えますが、自由研究の成果をまとめたい気持ちもあります。十年計画。
回答楽しかったです、ありがとうございました!